AO入試では小論文問題の得点が合否に大きく影響します。
小論文問題が苦手な受験生にとっては頭を抱えてしまうようなことですが
これはAO入試で大学に入学するためには必ず乗り越えなければならない現実です。
どうしても小論文は書き方を知らないと「難しいこと」のように感じてしまいますが、
実は要点を押さえて、的確に問題の内容を読み取ることができれば、誰でも合格点を取ることができます。
小論文で高得点を取るポイントは「問題の読み方」
小論文の評価ポイントは、「問題を正確に読み取り、求められている意見を述べる」ことです。
求められている意見を述べるといっても、読み手が求めている意見を書くという意味ではなく
「何を聞かれているのか」を理解し、「適切な意見を述べる」ということ。
例えば、、
「あなたの好きな食べ物はなんですか」
という問いに対して
「私は母が作ったカレーを幼いことから食べていました。母は料理がとても上手でした。」
という回答は適切と言えるでしょうか。
もちろん、適切ではないですね。なぜなら読み手が知りたがっているのは「あなたの好きな食べ物」です。
好きな食べ物を述べ、その理由を書かなければいけないのに
結論は「母は料理が得意」になってしまっています。
これはわかりやすく説明するために極端な例でお話ししましたが
小論文問題ではこのような失敗が多く見られます。
書いているうちに、結局何が言いたいのかわからない、、、という状況に陥りやすいんですね。
まずは設問をしっかり理解
上記のような失敗をしないように、問題文はしっかりと読みましょう。
多くの場合小論文には資料がついています。この資料をしっかり読めば、その小論文試験では
「何をテーマにするのか」「何を書くのか」「意見を書くときの条件」などのヒントが隠されています。
一つの例を出して見ていきましょう。
次の資料から読み取ったことを踏まえて、「豊かさ」をキーワードとして具体例をあげながらあなたの考えを800文字以内で書きなさい。
(資料分あるいは図表資料あり)
■「豊かさ」についての自分の意見、考えを求められている。
■書くときの条件は最低でも4つ
- ①資料の内容を踏まえて書く
- ②「豊かさ」というキーワードを使う
- ③具体例をあげる
- ④文字数は800文字以内
どんなテーマであっても「何を聞かれているのか」ということと「書くときの条件」をしっかりと掴むことで設問を理解することができます。
これは小論文試験の基本中の基本なので、しっかり対策しておきましょう。
書くときの条件を満たしていないと減点!?
もう一つ例文を見ていきましょう。
「現在の日本は家庭から排出される二酸化炭素量が増加している。このことが地球温暖化に影響を与えていると考えられる。家庭から排出される二酸化炭素量を抑える努力をする必要がある。」
上記のような資料が与えられ、「環境問題に対するあなたの考えを述べよ」という問題が出されたとき、どのような回答が最も適切なのでしょうか。
①地球温暖化と生態系の変化についての意見
②家庭から出る二酸化炭素ではなく、向上などから排出される二酸化炭素の問題についての意見
③一般家庭からでるゴミ問題や、電気などの資源の無駄遣いに関する意見だが、地球温暖化については書いていない。
上の3つの回答は、全て「条件」を満たしていません。
資料の例を的確に読み取ると「日本の家庭から排出される二酸化炭素量と、それに伴う地球温暖化への影響」という内容を踏まえて回答しなければいけません。
どれかが抜けていると条件を満たしていないと判断されてしまいます。
何を書くかにばかり意識がいきがちですが、実はその前に資料を問題をよく読み、「何を聞かれているのか?」をしっかりと理解することが大切です。
塾などでの小論文対策は、問題文の読み方、資料の読み方に集中して対策を行なっていきましょう。